さほど遠くはないはずの道。
なのに何万キロも離れている気がした。


さほど暑くもない日。
なのに体中から汗が出て、雨と混ざり合った。


そして、あなたが無事なことを祈りながら走り続けた。































 痕跡 第2話【ベットの上の静かな人形】















































っ!!」


病室に着くと、のおばさんと数人の友達がベットを囲んでいた。
その中心にいるは静かに目を閉じている。



ゆっくりベットに歩み寄ると、その姿は前会ったときよりもやせ細っていた。
顔もなんだか血の気がなく、綺麗な人形のように眠っていた。

そんなを見ると胸の奥をドスンとタックルされたような痛みが走った。


最近は仕事が忙しくて最後に会ったのは3週間前。
俺が少し無理をして会っていれば、の異変に気付いてあげれたかもしれない。
もっと電話でのことを聞いていれば、こんなことにはならなかったかも知れない。

俺はただ自分を責めることでしか、この感情を抑えられなかった。














しばらくしておばさんが口を開いた。
そしてゆっくりと、涙混じりにの体のことを話してくれた。



目も真っ赤になっているおばさんの言葉はあまりにも現実とかけ離れていた。
それはドラマでしか聞いたことのない言葉ばかりで、理解する前に頭を右から左へ通過していく。


その中で唯一、俺の頭に残った言葉。



“もう長くはない”という言葉。



俺はその場にしゃがみこんだ。



何で?
そう思うことしかできずに。










その日、が目を覚ます事はなかった。































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短いっす。



wrote : 2006.5.7
UP : 2006.6.29