もしあなたが太陽ならば、私は雑草。
何処にでも生えているどうでもいい草。
でも、あなたがいないと私は生きられない。
もしあなたが街灯ならば、私は蛾。
蝶のように美しくないただの虫。
でも、あなたがいないと私は不安でたまらない。
あなたは光り輝く人間。
じゃぁ、私は・・・?
If
しとしと雨が降る。
それが私のオレンジ色の傘に当り、落ちていく。
1人、当てもなく歩いているといろいろと考えてしまう。
余計なことも。
しかもそれは全てがマイナス思考なことばかり。
マイナス思考はの悪い癖だと和は言っていた。
「・・・和ん家じゃん。」
当てもなく歩いてはずなのに、気がつけばそこは和の家の前。
無意識にここまで来てしまった。
「・・・帰ろ。」
小さくため息を吐いてその場から足を踏み出す。
しかし踏み出した足は運悪く水溜りに入り、バシャっと音を立ててお気に入りのジーンズの裾を濡らした。
「最悪。」
さっきよりも大きなため息を吐き、水溜りから足を抜くと、後ろから聞き覚えのある笑い声がしてきた。
「何笑ってんのよ。」
「人の家の前でため息吐いて水溜りにはまった人を見て笑ってるんです。」
私が少し機嫌悪そうに尋ねると、和はニコニコとそばによってきた。
そんな和の表情を見ると、やっぱり輝いていると思った。
もし和が太陽ならば、私は雑草。
もし和が街灯ならば、私は蛾。
和は光り輝く人間。
じゃぁ、私は・・・?
「どうしたんですか?難しい顔して。」
「ん〜。私って何なのかなって思って。」
「は?」
私の唐突な言葉に綺麗な和の顔が少し歪む。
「あのね、和が太陽だったら私は雑草でね、和が街灯だったら私は蛾なの。でも和は太陽でも街灯でもない、人間でしょ?しかも輝いてると思うの。そしたら私は何なのかなって思ったの。」
和の顔が険しくなったと思うと、すぐに少し照れたように笑った。
「、それは俺が必要だって言ってくれてるわけですか?」
「うーん・・・まぁそうだけど・・・」
「それは嬉しいですねぇ。」
「で、結局私は何なのかな?」
嬉しそうにニコニコしている和を見ていたら、急に自分の言ったことが恥ずかしくなって、無理やり話を進めた。
「はですよ。雑草でも蛾でもない、俺の大切な1人の人間です。」
「・・・そっか。」
和の言葉に頬が染まったのが判ったので、軽く俯いて返事をした。
和はそんな私を見てクスリと笑い、私の右手を取り、和の家のほうへ歩き始めた。
「さ、そのままだったら風邪引きますよ。のお気に入りのジーンズも乾かさないとね。」
実は心の中で、和が太陽や街灯だったら喜んで雑草や蛾になりたいと思ってた。
でも、今は“人間でよかった”って思う。
―――重なり合った手がお互いの熱を求めるように絡み合ったから。
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高校の合格が決まって、初めて書いた小説なのにあんまり明るくないですね。(笑)
そのときの私の心情がおもいっきり出てます。
wrote : 2006.2.6
UP : 2006.5.14