さっきからずっとゲームをしているカズくんの部屋で1枚の写真を見つけた。
そこには綺麗な虹が青い空に架かっていた。
虹の色
「ねぇ、カズくん。」
「なに?」
カズくんはゲームの画面から決して目を離すことなく、背中で返事をした。
「虹って何色?」
「七色ですよ。」
「七色って?」
「七つの色。でも実際、虹は数え切れないくらいいろんな色なんじゃないんですか?」
カズくんは何時間も前からやっていたゲームをようやく終えたと思ったら、今度はギターに手をのばした。
「じゃぁカズくんも虹だね。」
「なんで?」
やっぱりギターに集中していて、こっちを見ることなく返事をする。
「だってカズくんにはいろんな色があるよ。」
「ふーん。例えば?」
カズくんはギターを弾きながら、くっくっくと笑った。
「えっとね、まずはアイドル色でしょ、ゲーム色とかギター色とか。あと、役者色でしょ、歌手色でしょ、作曲家色でしょ、
あとは・・・。」
「。」
「ん?」
指を1本ずつ折りながらカズくんの色を数えていると、何時間ぶりだろう。
目が合った。
すごく真剣で、でもすごく優しい瞳。
「あとは色。」
「私?」
「そう。俺を構成するのに一番必要な色。」
いつもと違うカズくんにどう反応していいか迷い、照れ隠しに横にあったクッションにへへへっと顔を埋めた。
「カズくんの中で私って大事?」
しばらくしてクッションから顔を上げ、再びギターを弾いているカズくんに聞いてみた。
「うん、大事。」
「そっか。」
「ゲームとかギターとか俺一人でやってて、相手にしなくても一緒にいてくれるだろ?」
「うん。」
「それが凄い嬉しい。」
今までそんなお利巧な奴いませんでしたよってギターを弾くカズくんはやっぱり虹みたい。
七色からできているように見えるけど、実は違う。
微妙に薄かったり、濃かったり。
時にはマーブルもあるかもしれない。
それくらいカズくんは繊細で、優しくて、強いんだと思う。
私はカズくんの中の一色になれて凄く嬉しいよ。
だから、これからもずっとずっと一緒にいてね。
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今までで一番女の子らしい女の子。
wrote : 2006.3.16
UP : 2006.3.19